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道元の冒険

『道元の冒険』、すごくおもしろかった。

曹洞宗の開祖・道元の半生が歌や劇中劇で語られていく一方で、ところどころで現代の留置所に拘留されているらしい男が出現し、2人の男の夢と夢が奇妙に絡み合っていくという、盛りだくさんすぎて頭がパンクしそうな芝居。でも楽しい。

いろいろなエンターテイメント要素がぎゅうぎゅうに詰め込まれていて、雰囲気としては『藪原検校』に似ているが、あれほどエグくないから純粋に楽しめる……と思って油断していたら、最後に爆弾を喰らった。あなどれない。

井上ひさしお得意の言葉遊びも満載。枕詞で話す公家のところとか、小説のタイトルで人生を語るところとか、言葉の達人っぷりが猛烈に発揮されている。機会があったら戯曲でじっくり読んでみたい。「油断一秒怪我一生」の中国語的解釈には笑った。よくもあんなおもしろいことを考えつくものだ。

そんな具合にあっちこっちにすっ飛んで、いったいどこにどうやって着地するのかと思っていたら、なんだかとんでもないところに落ちてきて、ちょっと(いや、かなり)驚いた。あれって要するに、時代の先を行く意見を唱える者は今も昔も「狂気」として片付けられてしまう、という解釈でいいのだろうか。いまひとつ自信がないので、できればもう一度観たい。また近いうちに上演してくれないでしょうか。
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by csiumd | 2008-07-24 15:27 | 芝居