カテゴリ:よもやま話( 2 )

国産若牛

今日の新聞のテレビ欄横に、「国産若牛」の広告が載っていた。

なんでも、「食べてもらおうキャンペーン」中で、対象商品についているシールを集めると、「若牛クンぬいぐるみ」なるものが当たるらしい。

牛を食べて、牛のぬいぐるみをもらう……。なにやら倒錯的なものを感じる。

しかもこの若牛クンぬいぐるみ、顔はムーミン的な愛らしさにデフォルメされているのに、耳にバーコード入りのタグなんか付けてたりして、変なところでリアルだったりする。

ちなみに、若牛クンぬいぐるみには大小2種類あって、大きいほうは全長1メートルとけっこう大きい。小さな女の子が「モーカワイイ」とか言って、うれしそうに乗っている写真もある。

なんだか妙な空気を感じる、ちょっとおもしろい広告だった。
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by csiumd | 2006-10-23 00:01 | よもやま話

パンを踏んだ少女

小学生のころ、授業の一環として、NHKでやっていた15分くらいの教育番組を見せられた。そのなかで鮮明に覚えているのが、「パンを踏んだ少女」という影絵劇。これ忘れられない人、実は多いような気がする。

美人で高慢な少女のお話。お金持ちの家に奉公に出ていた少女は、ある日、おみやげを持って実家を訪ねるのだけれど、その途中で水たまりが道をふさいでいた。靴が汚れるのがいやだった少女は、おみやげのパンを踏み石がわりにしようと思い立つ。ところがパンを踏んだその瞬間、パンもろとも水たまりを沈んでいき、少女は地獄へ落ちてしまう――というストーリー。

この地獄へ落ちるシーンは、子どもだった私に強烈な印象を残した。「パンを踏んだ少女~~パンを踏んだ罪で~~地獄に~お~ち~た~~」という物悲しくも恐ろしい歌が流れるなか、少女のシルエットがどこまでもどこまでも落ちてゆく。これはほんとうに怖かった。

このシーンがよっぽどショックだったのか、その後の展開はまるで覚えていない。地獄に落ちておしまい、では子ども向け番組としては怖すぎるから、きっと続きがあったとは思うんだけど、まったく記憶に残ってない。

この影絵劇のおかげで、いまだにパンを床に落としたりすると、あの歌と地獄へ落ちていく少女の影が脳裏によみがえる。あの番組の狙いが「パンを大切にしましょう」と教えることにあったのだとすれば、その教育的効果は絶大だったわけだ。

で、なぜこの話を持ち出したのかというと、最近になって、偶然この話の原作を見つけたから。アンデルセン童話集を立ち読みしていたら、その本に「パンをふんだ娘」という題で収録されていたのだ。見つけたときには背筋がぞっとした。見つけてはいけないものを見つけてしまったような。

家へ帰ってじっくり読んでみたら、やっぱり続きがあった。無邪気な子どもの涙に心動かされた少女は、鳥になって地上へ戻り、ほかの鳥たちにパンくずをひたすら分け与える。そんなふうに罪滅ぼしをして、太陽のほうへ飛んでいっておしまい。めでたしめでたし、とは言えないまでも、多少の救いはある。

でも改めて読んでみると、あの影絵ほどの恐ろしさは感じなかった。大人になったからかもしれないけど、あの番組の演出がそれだけ優れていたということなのかもしれない。なんとかしてもう一度見たいものだけど、ああいうのって、どこを探せばいいんでしょうか。DVD化されてたりしないのかな。
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by csiumd | 2006-01-12 19:58 | よもやま話